断線したスパイラルケーブルを分解!点検方法とセンターの出し方【現役自動車整備士が解説】

スパイラルケーブル 分解 修理

こんにちは!すすてっくです。

車のエアバッグ警告灯が点灯した場合、一番考えられる故障がスパイラルケーブルの断線です。

スパイラルケーブルの断線と言っても実際どのように断線するのか気になったので分解してみることにしました。

ぜひ参考にしてください。

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スパイラルケーブルが断線した場合の症状

下記の症状が出た場合スパイラルケーブルの断線が疑われます。

  1. ホーンが鳴らない
  2. エアバッグ警告灯が点灯する

スパイラルケーブルの断線でホーンが鳴らない場合は、ホーンボタンを押しながらステアリングをロックトゥロックすることで簡易的に診断ができます

スパイラルケーブルの単体点検

スパイラルケーブルの単体点検の例(QNC21 トヨタbB)

画像引用:トヨタサービスマニュアル
単体点検方法
  1. スパイラルケーブルを時計方向および反時計回転に止まるまで回転させた位置で導通点検を行う。
  2. スパイラルケーブルを中心位置から時計回転に2.5回転させた位置にセットし、反時計回転に5.0回転させながら導通点検を行う。
端子番号基準値
A6(+)←→C6(+)導通あり
B1(D+)←→D1(D+)導通あり
B2(D-)←→D2(D-)導通あり
引用:FAINES

コネクター、端子の位置は車種によって異なります。

スパイラルケーブルの分解

今回は廃車のSR40Gタウンエースのスパイラルケーブルを分解してみます。ちなみにこの車両はエアバッグ警告灯が点灯しています。

スパイラルケーブルは修理せず必ず交換しましょう。

スパイラルケーブルはネジやボルトを使用していません。

プラスチックのツメだけで固定されています。

使用するのはベビーマイナスドライバーのみ。

まずコネクターの部品を外します。

次に内側の部品を取外します。

あとは外側のツメを外せば分解することができます。

白い紐のようなものがスパイラルケーブルですが断線してますね。

端子と銅線の接合部分が完全にはがれてしまっています。

こちらがスパイラルケーブル全部品です。

スパイラルケーブルのセンターの出し方

スパイラルケーブル センター

スパイラルケーブルのセンターの出し方ですがよく見ると本体に書かれています。

スパイラルケーブルのセンターの出し方
  1. スパイラルケーブルを左回転終点までゆっくり回す。(強く回すと断線します)
  2. 右に約2.5回転回し、三角マークを(▼▲)合わせる。

スパイラルケーブルは左終点から右終点までがちょうど5回転その半分だから2.5回転なんですね

まとめ

  • スパイラルケーブルは最大5回転する。
  • スパイラルケーブルのセンターの出し方は左終点(右でも良い)から2.5回転回してマークを合わせる。

今回はスパイラルケーブルの分解についてご紹介しました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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すすてっく2級自動車整備士 自動車検査員
現役整備士ブロガー|整備士歴15年以上|元オートバックス社員|自動車の整備や工具に関する情報を発信しています。